メルボルン総領事公邸に初めて訪れた経験
2021年12月ごろ、私はメルボルンにいました。普段は年に一度、この頃に日本に一時帰国/帰省をするわけですが、日本の入国規制で2週間の隔離が必要となっており、(流石に2週間の隔離は時間の無駄だと思ったので)帰国出来ずにいました。
ですがロックダウンは段階的に解除され、オーストラリア全体として「コロナと共に生きる」という段階にいました。そんな時、学校が休みで特にこれといってすることもなかった私は、かくかくしかじかあり、メルボルン総領事館の広報文化班から、総領事日本からの留学生を昼食ビュッフェに招待してくださるという手紙を受け取りました。
Mr Junji Shimamda, Counsul-General of Japan in Melbourne would like to invite you to a buffet luncheon
実はこの手紙、私が直接受け取ったわけではなく、日本人の知り合い伝手で私の手元に届きました。一部のコミュニティに配布されたようですが、私も歓迎いただけるとのことでしたので、行ってみることにしました。
まず何を着ていけば良いのか分からない( ー̀ωー́ ).。oஇ
電子メールで申し込みをして「わーい! 楽しみだなー!」と思っていたのですが、私社交的なイベントとか全く行ったことが無くて、何着ていけばいいの? って思って困りました。
どれだけ引きこもりなの?(
悩みに悩んで、結局領事館の職員さんに質問したら、
スマートカジュアルで大丈夫です。
Sent from my iPhone
と教わりました。
「スマートカジュアル??? なんじゃそりゃ!」
このとき、初めてスマートカジュアルというものを知りました。私は当時スーツや、正装といったものをほぼ持っていなかったので、スマートカジュアルで助かりました。
それでも、スマートカジュアルとは何か、研究にかなり時間をかけてしまいました;w;
まず、「家」の大きさに驚きを隠せない
当日、手紙に書かれた住所に向かいました。場所は非公開ですが、公邸のある通りは、大きな家ばかりで、中にはテニスコートのある家があったりしました。自分の住んでいる家と大きさが桁違いといえばいいのか、、、とにかくどの家も大きくて驚きました。
ちなみに、聞いた話によると、これらの家の中には、企業の役員の関係者や、他の外交関係の家などもあるそうです。
そのような大きな家ばかりの通りの中に、日本国旗が掲げられた、公邸がありました。
公邸を探検させていただいた
他人の家を「探検」なんて少し変ですが、本当に探検しているような気分でした。
スタッフの方が、「(英語で)お飲み物はいかがですか?」と、飲み物を入れてくださり、それを持っちながら、歩きまわり、他の日本人学生の方とお話しをしました。
公邸は二階建てで、一階はリセプションなどに使うスペースで、二階が居住スペースでした。
このように椅子が並べられていて、移動して、座って、いろいろな方とお話しができるようになっていました。
このような、美しい日本の美術品や人形も展示されていて、本当に「外交のおもてなしの場で使う場所なんだ」と感じました。
お庭もとても広かったです。お庭を一周したときは、まるで小さな公園にいるかのような気分でした。
すごくきれいで、とても手入れに手間をかけていると思います。私は、「すごい!」「すごい!」と友達に言っていました。
昼食ビュッフェ ~ 「公邸料理人」という職を知る
公邸を歩きまわっていると、昼食の時間になりました。
このような、ビュッフェスタイルで、たくさんの料理が並んでいて、目を見張るほどでした。
まず目に入ったのは、綺麗に揚げられた、唐あげの山。カリカリっという音が聞こえてきそうな、子おばしい匂いが空気を満たしていました。
(やばい、この写真を見ながらこの記事を書いていると、口が唾液で満たされていく…www)
そしてその隣には、同じく揚げたてで熱々のフレンチフライや、天ぷら、おでんなどがありました。
このような日本の食べ物は、ただでさえオーストラリアでは中々食べる機会がないのに、新型コロナで会食もできず、日本のも帰れなかったことから、私にとっては天国のようでした。
私は少し緊張しながらも、皿を手に取り、少しずついろいろな料理を試すことにしました。
きれいによそえました!
そのあと、また着席して、総領事ご夫妻や、他の留学生の方とお話しをしながら、食事しました。外で日本語で他人と話すのは本当に久しぶりで、また、今までに会ったことない方ばかりと出逢え、胸が躍りました。
会話の中で、自分より年上の学生の方の進路や生活などについて聞けたり、弓道会などのコミュニティについて知ることもできて、非常に有意義のある時間でした。
そして、公邸料理人の方にも挨拶をしました。彼は、レセプションでおもてなしに欠かせない料理を作るプロフェッショナル。私は初めてこの仕事を知り、「和食外交」の最前線を体験しました。
「〇〇は、ここで手に入る食材で、どのように作れますか?」などといった質問をしている方がいました。確かに、料理人というだけでもすごいが、海の反対側で、入手できる食材が制限される中で繊細で本格的な和食を作り出す料理人の技術と創造力。それは、ただの料理を超えた芸術であり、文化の懸け橋であり、本当にすごいなと感じました。
おいしすぎて、おかわりさせていただきました(๑><๑)۶
最後に集合写真 記念撮影!
最後に、参加者全員で、階段にならんで、集合写真を撮りました。
最初から最後まで、とても楽しむことができました。
日本国の公邸一覧(Wikipedia)
- 衆議院議長(衆議院議長公邸)
- 衆議院副議長
- 参議院議長(参議院議長公邸)
- 参議院副議長
- 内閣総理大臣(内閣総理大臣公邸)
- 国務大臣(現存するのは内閣官房長官公邸のみ[4])
- 最高裁判所裁判官(現存するのは最高裁判所長官公邸のみ)
- 在外公館の長(大使公邸、総領事公邸)
まず、公邸という建物自体、日本国では数少ない珍しいものです。そして、私なんかが、普段はなかなか足を踏み入れることのできない場所です。そのような場所での昼食会に参加できるのは、中々できない経験でした。私にとっては本当に中々できないような、体験は、私の人生における新鮮な風となりました。
今回このような体験をさせてくださった島田総領事ご夫妻をはじめ、在メルボルン日本国総領事館の職員の方々には、感謝の気持ちでいっぱいです。
公邸で仲良くなった人たちと、ビーチに行った。
話はもう少し続きます。昼食会での交流は、思いがけず素敵な続きをもたらしました。公邸でお話しをしたグループの方々と、ノリでビーチに行きました。
オーストラリア(メルボルン)での生活の中で、ビーチは身近な存在でありながら、私にとっては未だに謎に包まれた場所でした。どう楽しめば良いのか、何をすればいいのか、さっぱりで、手探りのままでいました。
そんな私は、水着の用意もせずにビーチに着て、ただ仲良くなった人たちが水の中で戯れる様子を眺めていました。すると、「足だけでも、水に入りなよ!」と彼らが誘いかけてくれました。確かに、その手があったか。
私はズボンをめくりあげ、そっと海の中へ足を踏み入れました。冷たい海水に、静かに足を包み込まれます。
海水に入って、特に何かをしたわけではありません。でも、こうやって水の中に入って、歩き回ったり、少し水しぶきをあげたりしただけでも楽しかったです。
「そうか、ビーチって、こうやって楽しむんだな。」
その時私は、初めて理解したような気持ちになりました。
こうして、私の濃厚な半日が、幕を閉じました。
何回も言いますが、本当に楽しくて、よい経験だった。一生の思い出の一つになると思います。
そんなかんじ! おわりっ